ホーム

「第40回 沖縄産業まつり」出展の報告

「第40回 沖縄産業まつり」出展の報告

当協会をご支援いただいています、琉球大学医学部付属病院高気圧治療部 部長 合志先生より投稿がありました。「第40回 沖縄産業まつり」での「水難事故と安全管理 医療用酸素の救護使用の効果」という出展の報告です。以下に、その文章を記載いたします。


「第40回 沖縄産業まつり」に出展しました

 10月21日(金)〜23日(日)の日程で奥武山公園と県立武道館にて開催された「沖縄の産業まつり」に、琉球大学医学部付属病院高気圧治療部から出展しました。
 今年のテーマが「海洋資源」であり、資源開発が国家プロジェクトとして沖縄近海で現実味を帯びているなかで、高気圧治療部には水難事故と安全管理への対応が求められました。そこで減圧障害(いわゆる潜水病ないし潜函病せんかんびょう)に対する新たな救急対処について紹介しましたが、救急隊や自衛隊などからも問い合わせが相次いでいました。1つには本年(平成28 年)5月に法解釈が改正され、水難事故での緊急用の医療用酸素使用が容認されたこともあって、事故現場の救急対応が様変わりしているからで、その状況をポスターやチラシで説明しました。
 さらに、潜水作業者やモズク漁業者の皆さんに注目されたのは、水難事故対策で開発された特殊な潜水マスクです。このマスクは水中で空気から酸素に切り替えられるようになっており、潜水作業での減圧障害が予防できるものです。これは関係団体で開発され特許申請がなされていますが、この装置の普及で全国の水難事故は顕著に少なくなると考えられます。一方で、マスクを着けて酸素呼吸を体験してもらいましたが、これは家族連れの子供たちに人気があったようです。
 また、大規模な橋梁工事、トンネルや地下駐車場には圧気土木(ケーソン)の特殊工法が用いられますが、琉球石灰岩の特性が調査されたことで、沖縄でも大規模なケーソン作業を行うことが可能になりました。高い気圧の室内での作業は危険を伴いますが、沖縄で2カ所目になる牧港工事も当院との連携のもとで安全管理が行われました。この作業状況のビデオ上映も関係者の関心を集めていましたが、ケーソン作業は沖縄の高度な土木開発の基盤になると考えられます。
 当初は「病院の展示」に抵抗がありましたが、今回の展示は「沖縄の産業まつり」のテーマから枢要なブースの1つになったようです。島嶼県の沖縄では海のレジャーだけではなく沿岸や海洋作業も多く、今後の沖縄県の発展に高気圧医学関係の重要性を再認識してもらったと思います。
(高気圧治療部 合志 清隆)


※画像入りの文書はこちら→ 40thIndustrialFestivalOfOkinawa.pdf